医局紹介

梁栄治客員教授からのメッセージ

何故産婦人科を選ぶか

やりがいについて

人が求めるものは年齢によってかなり違います。小学生と大学生では違ったように。医師になればずっと同じと思っているかもしれませんが、20代、30代と50代、60代の医師は当然違います。医師になって最初の10年くらいは全て新しいことばかりで、たいていの人はやりがいを感じます。しかし忙しいので自分の時間を求めます。人はないものねだりですから、この時期はやりがいなんかより、自由が欲しいわけです。学生さん達はこの年代の医師に進路について相談することが多いのではないかと思います。すると産婦人科など大変な科の若い先生は、あまり強くお勧めしないこともあるかもしれません。しかし、年を経ると状況が変わります。仕事もある程度ルーチンになり、子育ても落ち着いてくると、今度は自分の仕事のやりがいを求めるものです。年配の先生の中には「産婦人科の先生が本当にうらやましいよ」と言う先生がたくさんいます。私もこの年になってみると、若い時より分娩に感動することが多くなりました。医師として過ごすのは10年という短さでなく、50年前後のスパンがあります。一生やりがいを持ちたければお勧めの科です。

特に女子学生に

女子学生の多くは妊娠出産と仕事を両立できるのか不安に思っていることでしょう。確かに臨床、研究の面で最も重要な時期に、妊娠出産でキャリアを離れざるを得ないということはよくあります。こればかりは誰も代わりを務めることはできません。重要な時期に現場を離れるのは、専門的な知識や技量を身につける上ではマイナスと言わざるを得ません。これは医師に限らず、高度な知識や経験を必要とする全ての業種に共通したことでしょう。しかし、その全ての業種の中で産婦人科は自分の仕事である妊娠、出産を自分が経験するというただ一つの業種です。この経験は先に述べたマイナスを補って余りあるものです。分娩経験のある産婦人科の女性医師は妊婦さんの信頼が非常に厚いです。妊娠分娩が自分の職業のレベルアップに直接つながる職業なのです。

何故帝京大学産婦人科を選ぶか

大学と一般病院

医師研修制度の変化によって一般病院で研修する医師が増加しました。もちろん、立派な研修制度を整備している病院も多くあります。しかし、元来、全ての病院が医師を育成するために作られた施設というわけではありません。それが手を挙げただけで、医師を教育する場として認定されます(こんなことを言うと怒られそうですが)。現在、医師の研修制度は、医師の労働力の配分にも利用されています。大学病院は時間の試練にさらされ、改善を繰り返しながら、医師の教育を行ってきた場です。大学病院への批判は、実際に責任を持って現実に対応してきたことの表れでもあります。

帝京大学産婦人科

  1. 大学病院、総合周産期センター、癌拠点病院でもあるため、非常に多彩な疾患、病態の症例が集積します。しかし、大学病院の割には、人数があまり多くないので、実際に前線で経験できます。多彩な症例を多く経験できます。人数が多くいる大学病院のように、ただ見学しているということはほとんどありません。
  2. 産婦人科専門医については全員取得しています。その後、多くの先生がサブスペシャリテイブスペシャリテイー(周産期専門医、婦人科腫瘍専門医、内視鏡技術認定医、臨床遺伝専門医、細胞診専門医、超音波医学専門医などなど)を取得しています。
  3. 研究も盛んです。大学院に進学し、医学博士を取得しています。
  4. 都内でありながら下町にあるため比較的生活コストが安く済みます。最寄りのJR十条駅からは、埼京線で池袋(5分)、新宿(10分)、渋谷(15分)まで1本という立地のよさです。
  5. 2021年4月から主任教授が変わり体制が新しくなりました。皆、やる気満々です。
  6. 皆とても仲が良いです。

帝京大学医学部産婦人科学講座
客員教授 梁 栄治

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